
Kaori Miyake
三宅 香織
Co-founder / CEO / Ronza
編集チーム、広報、制作プロジェクトの責任者が抱える言葉になりにくい負担を、制作チームの意図共有と進行の両立へ変えていく。Ronzaの現在地。
- Year
- 2024
- Role
- Co-founder / CEO
- Industry
- 制作進行・企画意図共有
- Tags
- 制作進行・企画意図共有事業設計組織づくり
Profile Summary
Profile
三宅 香織氏は、Ronzaで企画意図と制作進行をつなぐ編集管理ツールの構想と運用を担ってきました。出発点にあるのは、「よい企画ほど関係者が増えると意図が薄まってしまう」という実務上の違和感です。編集チーム、広報、制作プロジェクトの責任者の動きを観察し、仕組みを先に押しつけるのではなく、どこで情報が途切れ、誰の確認が重くなるのかを整理してきました。社内では反対意見を結論への抵抗ではなく点検材料として扱う対話を重視し、結論だけでなく判断に至った理由を共有しています。
Company Focus
制作進行・企画意図共有を手がけるRonzaは、編集チーム、広報、制作プロジェクトの責任者の日々に企画意図と制作進行をつなぐ編集管理ツールをどう組み込むかを考えてきました。Ronzaでは新しい操作を増やすより、確認の重複や情報の行き違いを減らすことを優先しています。編集チーム、広報、制作プロジェクトの責任者へ完成された標準を渡すのではなく、一緒に調整できる余地を残しています。
Business Focus
現在の重点は制作チームの意図共有と進行の両立です。Ronzaでは、完成形を一度に決めるのではなく、編集チーム、広報、制作プロジェクトの責任者が迷う場面を特定してから改善の単位を決めています。新しい作業を足す前に、今ある重複を減らすという方針のもと、導入後の修正や引き継ぎまでを事業設計に含めています。
Leadership Note
Ronzaのチームづくりには、三宅 香織氏が掲げる反対意見を結論への抵抗ではなく点検材料として扱う対話が反映されています。運用を決める前に画面や機能の話へ進みそうな場面でも、強い意見だけで方向を決めず、実務を担う人の見方を確かめます。三宅 香織氏は、速く決める部分と時間をかける部分を意識して分けています。
Interview
Q&A
Question 01
Ronzaは、どんな違和感から始まったのでしょうか。
インタビュアー
Ronzaの原点を一言でいうと何でしょう。
三宅氏
『見えているのに扱われないもの』への関心です。よい企画ほど関係者が増えると意図が薄まってしまうという経験を振り返ると、現場の担当者はすでに多くのことに気づいていました。ただ、それを共有する形が弱かった。
インタビュアー
気づきを次の行動に移す形ですね。
三宅氏
はい。このツールは、気づきを個人の感覚で終わらせず、次の人が使える状態にするためのものです。
インタビュアー
Ronzaの創業時に、誰かの言葉で背中を押されたことはありますか?
三宅氏
あります。現場の担当者の方に『これ、いつも自分の中で何となく処理していました』と言われたことです。このツールを考える間も、その『何となく』がずっと残りました。
インタビュアー
制作進行・企画意図共有には、まだ言葉になっていない仕事があった。
三宅氏
ええ。このツールは、その何となくを責めるためではなく、少し楽に扱えるようにするためのものです。
Question 02
制作チームの意図共有と進行の両立を進めるうえで、あえて急がない部分はありますか。
インタビュアー
Ronzaが制作チームの意図共有と進行の両立を進めるうえで、難しい点は何でしょう。
三宅氏
便利に見せることはできますが、運用に残すのは別の話です。現場の担当者が忙しいときにも使えるか、説明なしで意味が通るかをかなり見ています。
インタビュアー
このツールには、忙しい場面での耐久性が必要なのですね。
三宅氏
はい。このツールは、余裕があるときだけ使えるものでは足りません。制作チームの意図共有と進行の両立を支えるなら、むしろ慌ただしい時間に邪魔にならないことが大事です。
インタビュアー
Ronzaが最近、手応えを感じた場面はありましたか。
三宅氏
小さな場面ですが、このツールを使った後に『確認が一回で済みました』と言われたことがあります。Ronzaには、こういう具体的な一言のほうが大きな褒め言葉より残ります。
インタビュアー
このツールが生んだ、派手ではないけれど確かな変化ですね。
三宅氏
そうです。制作チームの意図共有と進行の両立は、そういう小さな変化が積み重なって初めて意味を持つと思っています。
Question 03
Ronzaのチームでは、どんな会話が多いですか。
インタビュアー
組織のスピード感はどのように作っていますか?
三宅氏
速く動く部分と、遅く考える部分を分けています。このツールのように現場に深く入るものは、全部を急がせると大事な違和感を落としてしまいます。
インタビュアー
遅さも必要な場面がある。
三宅氏
あります。その代わり、決めた後の動きは曖昧にしません。Ronzaでは、その切り替えをチームで意識しています。
インタビュアー
Ronzaでメンバーに任せる時、気をつけていることはありますか?
三宅氏
結論だけ渡さないことです。Ronzaでは、なぜそれをやるのか、このツールのどこは触らないのかまで共有します。Ronzaがその背景を共有しなければ、仕事がただの作業になってしまいます。
インタビュアー
Ronzaでは、仕事の背景も一緒に渡す。
三宅氏
そうです。Ronzaでは、背景を持って動ける人を増やしたいですね。
Question 04
Ronzaでは、早く進めたい気持ちと慎重に見る姿勢をどう両立していますか。
インタビュアー
判断の基準はチームにも共有していますか?
三宅氏
しています。ただ、標語のように覚えるものではなく、案件ごとに確認します。運用を決める前に画面や機能の話へ進みそうなときは、特に言葉を省かないようにしています。
インタビュアー
省略しないことが大事なのですね。
三宅氏
はい。制作進行・企画意図共有では、少しの省略が後の誤解につながることがあります。
インタビュアー
Ronzaが決める前に、必ず見るものはありますか?
三宅氏
このツールに触れる最初の三分です。Ronzaでは、現場の担当者が何を見てどこで止まりそうか、その入口を想像してから決めます。
インタビュアー
このツールに触れる最初の三分ですか?
三宅氏
はい。このツールを長く使った時の価値も大事ですが、現場の担当者が入口で置いていかれたら、その先まで届きません。
Question 05
Ronzaを次にどう育てていきたいですか。
インタビュアー
これからのRonzaに必要なものは何だと考えていますか?
三宅氏
現場の言葉を失わないための辞書です。このツールを広げるほど、現場の担当者の細かな表現が薄まりやすくなります。
インタビュアー
共通化しながら、個別の言葉も残す。
三宅氏
はい。制作チームの意図共有と進行の両立を進めるうえで、その両方を持てる会社でありたいです。
インタビュアー
Ronzaが楽しみにしている変化はありますか?
三宅氏
このツールが、特別なものではなくなることです。現場の担当者に道具の存在を意識させないくらい、自然に仕事の中にある状態がいいですね。
インタビュアー
このツールが目立たなくなることも、成功の一つなのですね。
三宅氏
はい。現場の担当者の活動が主役で、Ronzaは脇から支えるくらいがちょうどいいと思っています。
Question 06
取材の最後に、三宅 香織氏の人柄が見える話も伺えますか。
インタビュアー
取材していると、かなり慎重な方に見えます。
三宅氏
よく言われます(笑)。でも、ずっと慎重なわけではなくて、動く時はあっさり動きます。迷っている時間と、決めた後の切り替えは分けたいですね。
インタビュアー
慎重さと軽さの両方がある。
三宅氏
そうですね。制作チームの意図共有と進行の両立も、重く考えすぎると始まりませんから。
Editor's Note
三宅 香織氏の語りからは、制作進行・企画意図共有の課題を一括りにせず、運用の細部から捉える姿勢が伝わりました。三宅 香織氏の言葉には、事業を急いで拡大する前に、企画意図と制作進行をつなぐ編集管理ツールが現場へ残る条件を確かめようとする慎重さがありました。
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